ThinkCapitalの期待値は?|Lightning・Dual Step・Nexusを1年シミュレーションすると、1位はDual Step【2026年9月】
※ ルールと価格は2026年9月27日に ThinkCapital の公式サイトと公式FAQで確認しました。価格は定価($100K)です。
結論
- 実力が少しでもあれば、1位はどのロットでも Dual Step Intraday(2ステップ) です。1回1%・実力「中」で1年 +$17,931 でした。
- 2位は Nexus(3ステップ)です。価格が$349と一番安く、実力ゼロでは損が一番小さいプランですが、目標が3段階あるぶん、実力があると Dual Step に届きません。
- Lightning(1ステップ)はどのロットでも最下位でした。最大損失6%が最高残高に追従するうえ、日次3%で、目標10%に対して器が小さいからです。
- 3プランとも、合格した口座で3回目の報酬を受け取ると参加費が戻ります。
- 実力ゼロ(勝率50%)では、どのプラン・どのロットでもマイナスでした。プランの選び方で勝ちが生まれるわけではありません。
ThinkCapitalのプラン($100K)
| Lightning | Dual Step Intraday | Nexus | |
|---|---|---|---|
| 形式 | 1ステップ | 2ステップ | 3ステップ |
| 価格($100K) | $499 | $499 | $349 |
| 目標 | 10% | 9%→5% | 7%→6%→5% |
| 日次損失 | 3%(残高基準) | 4%(有効証拠金基準) | 4%(残高基準) |
| 日次損失の計算 | 前日末の残高 − 初期残高の3% | 前日末の有効証拠金 − 初期残高の4% | 前日末の残高 − 初期残高の4% |
| 最大損失 | 6%(最高残高に追従、初期残高で固定) | 評価7%・ファンド8%(静的) | 8%(静的) |
| 出金後の最大損失 | 出金額だけ余裕が減る(ラインは下がらない) | 動かない | 動かない |
| 最低日数 | 3取引日 | 3取引日 | 3取引日 |
| 分配 | 80%(スケーリングかアドオンで90%) | 同左 | 同左 |
| 参加費の返金 | 3回目の報酬で返金 | 同左 | 同左 |
| 出金の周期 | 2週ごと(アドオンで毎週) | 同左 | 同左 |
| 一貫性ルール | なし | なし | なし |
| レバレッジ | 1:30 | 最大1:100 | 最大1:100 |
日次損失は、毎日17時(米東部時間。日本時間の朝6時、冬時間は朝7時)に「前日末の残高(Dual Step Intraday は有効証拠金)から、初期残高の一定割合を引いた額」に引き直されます。差し引く額は初期残高で決まっているので、$100K なら Lightning は毎日$3,000、ほかの2つは毎日$4,000です。
Lightning の最大損失は「これまでの最高残高 − 6%」で、最高残高が$106,000に届くと、ラインは初期残高の$100,000で固定されます。公式FAQは、出金するとその額だけ余裕が減ると書いています。たとえば残高$106,000で$6,000を出金すると、余裕はゼロになり、$1下がっただけで失格です。
Dual Step の最大損失は、評価中が7%、ファンド口座が8%です。シミュレーションのエンジンは1つの値しか持てないので、厳しいほうの7%で計算しました。 ファンド口座での成績は、実際にはこの記事の数字より少し良くなります。
Dual Step には Swing 版($100K $698)もあります。目標と最大損失は Intraday と同じで、日次損失が残高基準になり、ニュースと週末の持ち越しが許可されます。モデル上の違いは価格だけなので、この記事では Intraday で計算しました。
シミュレーションの前提
固定したもの
- 1年(250営業日)・1日最大3トレード・利確と損切りは1:1
- 1日の損失は全プラン共通で初期残高の2.5%まで(次に負けたら2.5%を超える日は、その日はそれ以上張らない)
- 1回のリスク・含み損・1日の損失は、どれも3%を超えない
- ロットは初期残高の r% で固定、ポジションは1つずつ
- コストは1トレードあたりリスクの5%(勝ちは+0.95R、負けは−1.05R)
- 失格したら同じプランを買い直す、スケーリングなし、出金は2週ごと(10営業日)、年末に口座に残った利益は数えない
- 各条件2万回
動かしたもの
- プラン
- 実力:勝率 50%(ゼロ)/52%(小)/55%(中)/58%(強)
- 1回のリスク r(0.5%・1.0%・1.5%)
- 出金のときに口座へ残す利益の量(プランごとに一番いい量を選んだ)
このモデルに入れていないもの
- Dual Step のファンド口座の最大損失8%(上で書いたとおり7%で計算)
- ニュースの制限(Dual Step Intraday と Lightning のファンド口座は重要指標の前後4分の取引が不可。Nexus はアドオンで許可)
- 週末の持ち越し(Dual Step Intraday は不可)
- ギャンブル的な取引の禁止(一発勝負・過大なロット・負けたあとの倍掛けなど)
- 30日間トレードしないと口座が止まるルール
- 返金の事務手数料(公式FAQに、返金1件あたり$20を差し引くことがあると書かれています)
期待値の計算式
1トレードの期待値
利確と損切りが1:1で、コストを1トレードあたりリスクの5%(0.05R)とすると、勝ったときは +0.95R、負けたときは −1.05R です。勝率を p とすると、
1トレードの期待値 = p × 0.95R − (1 − p) × 1.05R = (2p − 1.05) × R
| 実力 | 勝率 p | 1トレードの期待値 |
|---|---|---|
| ゼロ | 50% | −0.05R |
| 小 | 52% | −0.01R |
| 中 | 55% | +0.05R |
| 強 | 58% | +0.11R |
1年間の期待値
1年間の期待値 = 1年間に受け取る報酬の平均 + 戻ってくる参加費の平均 − 払った参加費の平均
- 受け取る報酬 = 出金額 × 分配率(80%)
- 戻ってくる参加費:3プランとも、3回目の報酬で全額
- 払った参加費 = 参加費 × 1年間に買った回数(失格するたびに買い直す)
損は「参加費 × 買った回数」で打ち止めになるのに、合格した口座からの報酬には上限がありません。この形なので、1トレードの期待値がわずかにマイナスでも、1年間ではプラスになる組み合わせが出てきます。3つの平均は式では出せないので、ルールどおりに1年間の取引を2万回まわして平均を取りました(モンテカルロ法)。
ドル円での具体例
ドル円のスプレッドと手数料を往復1.5pipsとすると、損切り・利確30pipsでコストがリスクの5%(0.05R)になり、この記事の前提と同じ重さです。$100K で1回1%なら、リスクは$1,000、1ロット(10万通貨)の1pipは約$6.667なので、30pipsの損切りで5ロットです。勝てば手取り+$950、負ければ−$1,050になります。詳しい計算は FTMO・The5ers・Fintokei・Hantec の期待値比較 に書いています。
1回0.5%:1年間の手取り−参加費の平均
| 実力 | Lightning | Dual Step Intraday | Nexus |
|---|---|---|---|
| ゼロ | −$3,040 | −$1,864 | −$1,252 |
| 小 | −$992 | −$374 | −$453 |
| 中 | +$4,521 | +$6,475 | +$4,572 |
| 強 | +$18,232 | +$20,963 | +$17,961 |
1回1.0%
| 実力 | Lightning | Dual Step Intraday | Nexus |
|---|---|---|---|
| ゼロ | −$5,405 | −$2,213 | −$1,722 |
| 小 | −$1,031 | +$2,669 | +$1,666 |
| 中 | +$11,662 | +$17,931 | +$14,919 |
| 強 | +$39,992 | +$45,416 | +$41,725 |
1回1.5%
1回1.5%だと、1回負けた時点で次に負けると1日2.5%を超えるので、その日はそこで止まります。
| 実力 | Lightning | Dual Step Intraday | Nexus |
|---|---|---|---|
| ゼロ | −$5,667 | −$744 | −$994 |
| 小 | −$117 | +$5,669 | +$3,674 |
| 中 | +$14,637 | +$22,955 | +$18,171 |
| 強 | +$46,031 | +$52,643 | +$47,252 |
差がつく理由
| プラン | 効いている要素 |
|---|---|
| Dual Step Intraday | 目標が9%→5%で、2つ目が軽い。最大損失は静的で、出金しても動かない。3回目の報酬で参加費が戻る |
| Nexus | 価格が$349と一番安い。ただし目標が7%→6%→5%の3段階で、ファンドに届くまでに時間がかかる |
| Lightning | 1ステップだが、目標10%に対して最大損失6%・日次3%と器が小さい。しかも最大損失が最高残高に追従する |
実力ゼロ・1回1%で比べると、ファンドに届いた割合は Lightning 94%、Dual Step 62%、Nexus 35%でした。Lightning は合格はしやすいのですが、ファンド口座で失格して買い直す回数が多く、参加費の平均が$8,766にふくらみました。Dual Step は$4,519、Nexus は$2,897です。
Nexus は実力ゼロでは損が一番小さくなります。これは強さではなく、3段階の評価に時間がかかり、1年のうちに買い直す回数が少ないからです。
どれを買うか
| あなたの状況 | おすすめ |
|---|---|
| 勝率に自信がある・1回1%前後で張る | Dual Step Intraday |
| ニュースや週末の持ち越しを使う | Dual Step Swing($698。ルールは同じで、価格が上がる) |
| 参加費をできるだけ抑えたい | Nexus($349。ただし実力があると Dual Step に届かない) |
| 1ステップで早くファンドに行きたい | Lightning は、この記事の条件ではおすすめしません |
ThinkCapital の口座は ThinkTrader(TradingView からも発注可)で取引します。MT4/MT5 はありません。
よくある質問
Q. ThinkCapitalの期待値はプラスですか?
実力「中」(勝率55%・1トレードの期待値+0.05R)なら、どのプラン・どのロットでもプラスでした。1回1%で Dual Step Intraday は1年 +$17,931 です。実力ゼロ(勝率50%)では、どのプラン・どのロットでもマイナスでした。
Q. ThinkCapitalの参加費は返金されますか?
公式FAQによると、評価に合格したあと、3回目の報酬と一緒に参加費が自動で返金されます。1回目・2回目の報酬では返金されず、3回目に届かなければ返金はありません。返金1件あたり$20の事務手数料を差し引くことがある、とも書かれています。購入から14日以内で一度も取引していなければ、購入自体の返金も申請できます。
Q. ThinkCapitalの出金(報酬)はいつからできますか?
標準は2週ごとで、周期はファンド口座で最初に取引した日から数えます。購入時に毎週のアドオンを付けると毎週になります。出金方法は暗号資産(USDT)、Rise、ThinkMarkets の個人口座への振替の3つです。Rise は月1回$50の手数料がかかります。ThinkMarkets は日本居住者の口座開設を受け付けていないので、日本からは暗号資産か Rise を使います。
Q. Lightning は出金すると最大損失はどうなりますか?
最大損失のラインは下がらず、出金した額だけ余裕が減ります。最高残高が初期残高+6%に届いてラインが初期残高で固定されたあとに利益を全額出すと、余裕はゼロになります。出金するときは、口座に利益をいくらか残しておくほうが安全です。
Q. EA(自動売買)は使えますか?
公式FAQは、評価・ファンドとも既定で許可としています。ただし口座は ThinkTrader だけで、MT5 のような EA の仕組みはありません。ThinkTrader に対応したツールを使う場合は、事前にサポートへ内容を知らせる必要があります。
Q. 自分の条件で回したい
シミュレーションのスクリプトと、この記事で使った ThinkCapital の設定ファイルを公開しています。python sim-prop-ev.py thinkcapital.json で同じ表が出ます。価格や最大損失を書き換えて回せます(Python と numba が必要です)。
関連
出典: ThinkCapital「Lightning」「Dual Step」「Nexus」、公式FAQ「Lightning の最大損失」「Dual Step の最大損失」「Dual Step の日次損失」「参加費の返金」「出金の頻度」「出金の方法」「EA」。いずれも2026年9月27日確認。
この記事を書いた人
ホソノP |プロップファーム攻略の人
自分のお金でチャレンジを買い、出金まで記録して検証しています。記録した出金は Fintokei・Fundora・Funded7 で合計 610万円、The5ers で $4,776(2026年9月時点)。半裁量EA「ELDRA」の作者。