🧪 検証

TradingCultの期待値は?|2-Stepとアドオン2種を1年シミュレーションすると、実力があれば分配90%アドオンが1位【2026年9月】

公開日: 2026/9/27

※ ルールと価格は2026年9月27日に TradingCult の公式サイトと公式ヘルプで確認しました。価格は定価($100K)です。

結論

  • 実力「中」以上なら、どのロットでも1位は 2-Step+分配90%アドオンです。1回1%・実力「中」で1年 +$24,854 でした。アドオン代$68.85は、報酬が増える分ですぐ取り戻せます。
  • 実力ゼロ〜小では、最大損失を10%→15%に広げるアドオンが上に来ることが多くなります。失格しにくくなり、買い直しの回数が減るからです。
  • 2-Step の弱点は、ファンド口座の一貫性40%ルール(一番良い日が利益の合計の40%を超えると、出金が14日延びる)と、EA(自動売買)が使えないことです。
  • 報酬の上限がある 1-Step は、このシミュレーションの仕組みでは正しく計算できないので外しました(理由は下に書いています)。
  • 実力ゼロ(勝率50%)でプラスになるのは、1回1.5%の3本と、1回1%の最大損失15%アドオンだけで、どれも薄いプラスです。プランの選び方で勝ちが生まれるわけではありません。

TradingCultのプラン($100K)

2-Step2-Step+分配90%2-Step+最大損失15%
価格($100K)$459$527.85(+$68.85)$527.85(+$68.85)
目標8%→5%同左同左
日次損失5%(前日末の残高の5%)同左同左
最大損失10%(静的)10%(静的)15%(静的)
出金後の最大損失動かない動かない動かない
最低日数各フェーズ3取引日同左同左
分配80%(スケーリングで最大95%)90%80%
一貫性ルールファンドの出金時に40%同左同左
参加費の返金なしなしなし
出金の周期最初のファンド取引から14日、以後14日ごと同左同左
出金の下限受取額$100同左同左
EA(自動売買)不可不可不可

日次損失は「前日末(00:00 UTC)の残高の5%」です。残高が増えると、1日に負けてよい額も増えます。最大損失は開始時の残高から固定した静的なラインで、出金しても動きません。

アドオンは購入時にしか付けられません。3つめのアドオン(日次損失5%→8%、+$68.85)もありますが、この記事は全プラン共通で1日2.5%で止める前提なので、日次を広げても結果は変わりません。

1-Step をシミュレーションから外した理由

1-Step($100K $529)は、目標10%・日次4%・最大損失8%(最高残高に追従し、初期残高で固定)の1ステップです。公式ヘルプには次のルールがあります。

  • 分配後の報酬の上限は、開始残高の6%($100K なら$6,000)。超えた利益は無効になり、上限に達した口座はそれ以上取引できない
  • ファンド口座では、出金時に一番良い日が利益の25%以下である必要がある
  • ファンド口座では1銘柄のリスクが前日末残高の2%まで、EAは禁止(評価中は可)

このシミュレーションのエンジンは「1回の出金の上限」は扱えますが、「上限に達したら口座が終わる」形は扱えません。数字を出すと実際より良く見えてしまうので、表には入れていません。$529で買って受け取れるのは、多くても1口座$6,000です。

シミュレーションの前提

固定したもの

  • 1年(250営業日)・1日最大3トレード・利確と損切りは1:1
  • 1日の損失は全プラン共通で初期残高の2.5%まで(次に負けたら2.5%を超える日は、その日はそれ以上張らない)
  • 1回のリスク・含み損・1日の損失は、どれも3%を超えない
  • ロットは初期残高の r% で固定、ポジションは1つずつ
  • コストは1トレードあたりリスクの5%(勝ちは+0.95R、負けは−1.05R)
  • 失格したら同じプランを買い直す、スケーリングなし、出金は14日ごと(10営業日)、年末に口座に残った利益は数えない
  • 各条件2万回

動かしたもの

  • プラン
  • 実力:勝率 50%(ゼロ)/52%(小)/55%(中)/58%(強)
  • 1回のリスク r(0.5%・1.0%・1.5%)
  • 出金のときに口座へ残す利益の量(プランごとに一番いい量を選んだ)

このモデルに入れていないもの・扱いを変えたもの

  • 一貫性40%は、公式ではファンド口座の出金時だけのルールです。エンジンの仕組み上、評価中の合格判定にもかかる形で計算しています(実際より少し厳しめ)
  • ニュースの制限(重要指標の前後5分は建ても決済も不可。米国の重要指標のときは全銘柄、ゴールドはEUとG7の重要指標でも不可)
  • ギャンブル的な取引の禁止(一発で目標に届くトレード、過大なロット、評価の買い回しなど)
  • 30日間取引しないと口座が終了するルール
  • スケーリングによる分配の引き上げ(最大95%)

期待値の計算式

1トレードの期待値

利確と損切りが1:1で、コストを1トレードあたりリスクの5%(0.05R)とすると、勝ったときは +0.95R、負けたときは −1.05R です。勝率を p とすると、

1トレードの期待値 = p × 0.95R − (1 − p) × 1.05R = (2p − 1.05) × R

実力勝率 p1トレードの期待値
ゼロ50%−0.05R
小52%−0.01R
中55%+0.05R
強58%+0.11R

1年間の期待値

1年間の期待値 = 1年間に受け取る報酬の平均 + 戻ってくる参加費の平均 − 払った参加費の平均

  • 受け取る報酬 = 出金額 × 分配率(80%、分配アドオンは90%)
  • 戻ってくる参加費:TradingCult にはありません
  • 払った参加費 = 参加費 × 1年間に買った回数(失格するたびに買い直す)

損は「参加費 × 買った回数」で打ち止めになるのに、合格した口座からの報酬には上限がありません。この形なので、1トレードの期待値がわずかにマイナスでも、1年間ではプラスになる組み合わせが出てきます。3つの平均は式では出せないので、ルールどおりに1年間の取引を2万回まわして平均を取りました(モンテカルロ法)。

ドル円での具体例

ドル円のスプレッドと手数料を往復1.5pipsとすると、損切り・利確30pipsでコストがリスクの5%(0.05R)になり、この記事の前提と同じ重さです。$100K で1回1%なら、リスクは$1,000、1ロット(10万通貨)の1pipは約$6.667なので、30pipsの損切りで5ロットです。勝てば手取り+$950、負ければ−$1,050になります。詳しい計算は FTMO・The5ers・Fintokei・Hantec の期待値比較 に書いています。

1回0.5%:1年間の手取り−参加費の平均

実力2-Step2-Step+分配90%2-Step+最大損失15%
ゼロ−$1,188−$1,371−$976
小+$196+$196+$238
中+$7,393+$8,301+$7,300
強+$22,020+$24,760+$21,991

1回1.0%

実力2-Step2-Step+分配90%2-Step+最大損失15%
ゼロ−$268−$375+$205
小+$5,056+$5,632+$5,462
中+$22,125+$24,854+$23,293
強+$49,803+$56,006+$51,278

1回1.5%

1回1.5%だと、1回負けた時点で次に負けると1日2.5%を超えるので、その日はそこで止まります。

実力2-Step2-Step+分配90%2-Step+最大損失15%
ゼロ+$1,914+$2,059+$2,757
小+$8,825+$9,851+$10,024
中+$27,485+$30,865+$30,121
強+$56,906+$63,981+$60,840

差がつく理由

プラン効いている要素
2-Step+分配90%受け取る報酬が1.125倍になる。合格率は2-Step と同じなので、報酬が多い人ほど差が開く
2-Step+最大損失15%失格しにくく、買い直しが減る。実力ゼロ・1回1%でも参加費の平均が$2,173と、2-Step($2,917)より少ない
2-Step一番安いが、アドオンなしだと、どちらの強みもない

1回1%・実力「中」で見ると、分配90%アドオンは報酬の平均が$26,539(2-Step は$23,590)で、アドオン代を払っても$2,729上回りました。最大損失15%アドオンは参加費の平均が$1,003まで下がりますが、報酬の伸びでは分配アドオンに届きません。

2つを一緒に付けることもできます(3つ全部のセットは$165.24)。組み合わせはこの記事では計算していませんが、実力「中」以上なら分配、ゼロ〜小なら最大損失、と考えると選びやすくなります。

どれを買うか

あなたの状況おすすめ
勝率に自信がある(実力「中」以上)2-Step+分配90%
まだ勝てるか分からない・失格を減らしたい2-Step+最大損失15%
EA(自動売買)で運用したいTradingCult は不向き(2-Step は評価・ファンドとも不可、1-Step もファンドは不可)
1日で大きく取る手法一貫性40%で出金が延びやすい。利益を何日かに分ける必要がある

よくある質問

Q. TradingCultの期待値はプラスですか?

実力「中」(勝率55%・1トレードの期待値+0.05R)なら、どのプラン・どのロットでもプラスでした。1回1%で 2-Step は1年 +$22,125、分配90%アドオンを付けると +$24,854 です。実力ゼロ(勝率50%)では、1回0.5%では全部マイナス、1回1%では最大損失15%アドオンだけが +$205 と薄いプラスでした。

Q. TradingCultの参加費は返金されますか?

合格しても返金はありません。公式の規約では、購入から7日以内で一度も取引していない場合にだけ返金を申請できます。

Q. TradingCultの出金(報酬)はいつから、いくらからできますか?

2-Step は、ファンド口座で最初に取引してから14日後に最初の申請ができ、その後は14日ごとです。受取額が$100以上必要で、分配80%なら$125以上の利益が要ります。申請すると、口座のポジションは自動で決済されます。支払いは暗号資産か Rise です。

Q. 一貫性40%ルールとは?

ファンド口座で出金を申請するとき、一番良い日の利益が、利益の合計の40%以下である必要があります。超えていると申請が却下され、次の申請日が14日延びます。たとえば1日に$1,000稼いだ日があれば、利益の合計が$2,500を超えるまで出金できません。

Q. EA(自動売買)は使えますか?

2-Step では評価・ファンドとも使えません。公式ヘルプは、EA・bot・アルゴリズムの使用を「ハードブリーチ(即失格)」としています。1-Step は評価中だけ EA が使えますが、ファンド口座では使えません。

Q. 自分の条件で回したい

シミュレーションのスクリプトと、この記事で使った TradingCult の設定ファイルを公開しています。python sim-prop-ev.py tradingcult.json で同じ表が出ます。価格やアドオンの組み合わせを書き換えて回せます(Python と numba が必要です)。

関連

出典: TradingCult 公式サイト「プランとアドオン」、公式ヘルプ「What is the 2 Step Evaluation Challenge?」「What is the 1 Step Evaluation Challenge?」「How is Max Daily Loss calculated?」「How is Max Total Loss calculated?」「What is the minimum amount for payout?」「Can automated trading algorithms, software, EA's or bots be used?」「Is it possible to receive a refund of the Challenge?」、「利用規約」。いずれも2026年9月27日確認。

この記事を書いた人

ホソノP |プロップファーム攻略の人

自分のお金でチャレンジを買い、出金まで記録して検証しています。記録した出金は Fintokei・Fundora・Funded7 で合計 610万円、The5ers で $4,776(2026年9月時点)。半裁量EA「ELDRA」の作者。

プロフィールと出金実績X @hosono_p

📚あわせて読みたい

🧪

The5ersサマープランの期待値は?|$100Kが$149の激安プラン、ただし出金上限$2,000で「安いけど伸びない」【2026年9月】

The5ersの期間限定「サマープラン」(1-Step $249、2-Step $100K $149〜、$200K $249〜)の価格とルールを2026年9月30日に公式ページで確認し、1年間の期待値をモンテカルロで計算しました。損失枠あたりの価格は通常のHigh Stakesの3分の1以下で、実力ゼロでも損が小さい。一方で出金上限$2,000とファンド口座の一貫性50%が効いて、実力がある人ほど通常プランに大きく負けます。どのプランを買うべきか、口座数の上限、コピーの扱いまで。

検証2026/9/30
🧪

【2026年9月】FundedNext FuturesはRR何倍が得か?|損益比だけ動かして1年シミュレーション、RR2以上は一貫性40%で損をする

FundedNext Futures の4プラン(Flex・Legacy・Rapid Pro・Rapid Daily)で、実力(1トレードの期待値)を固定したまま RR(損益比)だけを 1:0.5〜1:3 に動かし、1年間の期待値をモンテカルロで比べました。Flex・Legacy・Rapid Pro は RR 1:1 以下が有利で、RR 1:2 以上は一貫性40%ルールで目標が実質的に上がって損をします。例外は一貫性のない Rapid Daily。負けが大きすぎる取引を対象にした矯正プログラム、10秒ルール、狭いブラケットの禁止も2026年9月29日に公式ヘルプで確認。

検証2026/9/29
🧪

FTMO と FundedElite はどっちを買うべきか|同じ前提で5プランを1年シミュレーションすると FTMO 1-Step が1位、FundedElite は Lite が健闘【2026年9月】

FTMO(2-Step / 1-Step)と FundedElite(2-Step / 2-Step Lite / 1-Step)を、公式ルールどおりに1年間のモンテカルロで比較。1回のリスク0.5%・1%・1.5%、勝率50〜58%での期待値と、EA の可否・返金・無料リトライ・クーポンの違いをまとめました。

検証2026/9/28
🧪

Alpha Capitalの期待値は?|Alpha One と Alpha Pro を1年シミュレーションすると Pro 10% が1位【2026年9月】

Alpha Capital Group の Alpha One(6%・10%)と Alpha Pro 10%(On-Demand・隔週)を公式ルールどおりに1年間のモンテカルロで計算。1回のリスク0.5%・1%・1.5%、勝率50〜58%での年間の手取りと、Alpha One の追従する最大損失・支払い方式で決まる一貫性ルール・返金なし・Max Risk Rule を解説。

検証2026/9/27
🧪

Blueberry Fundedの期待値は?|Prime・1-Step・Flex 1-Step・Instant Eliteを1年シミュレーションすると、実力があれば Instant Elite が1位、実力ゼロでは最大の赤字【2026年9月】

Blueberry Funded の Prime 2-Step・1-Step・Flex 1-Step・Instant Elite を公式ルールどおりに1年間のモンテカルロで計算。1回のリスク0.5%・1%・1.5%、勝率50〜58%での年間の手取りと、1トレードアイデアのリスク上限(Flex 1%・1-Step と Instant 1.5%)、Instant Elite の追従型の最大損失を解説。

検証2026/9/27
🧪

BrightFundedの期待値は?|1-Step・2-Step Bright・2-Step Classic を1年シミュレーションすると、2ステップの2本が1-Step のほぼ2倍【2026年9月】

BrightFunded の 1-Step・2-Step Bright・2-Step Classic($100K)を公式ルールどおりに1年間のモンテカルロで計算。1回のリスク0.5%・1%・1.5%、勝率50〜58%での年間の手取りと、1-Step の追従する最大損失、参加費の返金なし、初回出金まで30日といった BrightFunded の特徴がどう効くかを解説。

検証2026/9/27