🧪 検証

FTMOの期待値は?|2-Step と 1-Step を1年シミュレーションすると、どのロットでも 1-Step が上【2026年9月】

公開日: 2026/9/27

※ ルールと価格は2026年9月27日に FTMO の公式サイトで確認しました。FTMO の参加費はユーロ建てなので、1ユーロ=1.146ドルで換算しています。

結論

  • FTMO で期待値が高いのは 1-Step です。 1回1%・実力「中」(勝率55%)で1年 +$29,498 でした。2-Step は同じ条件で +$20,306 です。
  • 順位はロットと実力を変えても入れ替わりません。12通りすべてで 1-Step が上でした。
  • 1-Step が強いのは、報酬を出すたびに新しい口座になり、最大損失の余裕が10%に戻るからです。1ステップで早く合格し、分配が90%なのも効いています。
  • 2-Step の強みは、初回の報酬で参加費が100%戻ることです。出金しても最大損失のラインは動きません。
  • 実力ゼロ(勝率50%)でプラスになるのは、1-Step の1回1%・1.5%と、2-Step の1回1.5%だけです。どれも薄いプラスで、プランを選ぶだけで勝ちが生まれるわけではありません。

FTMOのプラン($100K)

FTMO 2-StepFTMO 1-Step
価格(定価)€540($619)€499($572)
目標10%→5%10%
日次損失5%(前日の残高 − 初期残高の5%)3%(前日の残高 − 初期残高の3%)
最大損失10%(静的)10%(日末の最高残高に追従)
出金後の最大損失動かない新しい口座になり、初期残高の90%に戻る
最低日数4取引日なし
一貫性なしベストデイ50%(評価と報酬の両方)
分配80%(スケーリングで最大90%)90%
参加費の返金初回の報酬で100%なし
報酬の申請最初の取引から14日目以降同左。報酬は口座に残せない(全額出す)
期限なしなし

2026年9月27日の時点では、$100K にセール価格が出ています。2-Step が €439(−19%)、1-Step が €399(−20%)です。期間は書かれていないので、この記事の計算は定価で行いました。セール価格で計算した結果は、後の「よくある質問」に載せています。

日次損失は、どちらのプランも「前日の終わりの残高から、初期残高の5%(3%)を引いた額」が下限です。中央ヨーロッパ時間の0時(日本時間の朝7時、冬時間は朝8時)に更新されます。

1-Step の最大損失は、日末の最高残高から10%下に置かれ、下がることはありません。ただし報酬を出すと口座が新しくなり、ラインは初期残高の90%に戻ります。

シミュレーションの前提

前提は4社比較の記事とまったく同じです。

固定したもの

  • 1年(250営業日)・1日最大3トレード・利確と損切りは1:1
  • 1日の損失は初期残高の2.5%まで(次に負けたら2.5%を超える日は、その日はそれ以上張らない)
  • 1回のリスク・含み損・1日の損失は、どれも3%を超えない
  • ロットは初期残高の r% で固定、ポジションは1つずつ
  • コストは1トレードあたりリスクの5%(勝ちは+0.95R、負けは−1.05R)
  • 失格したら同じプランを買い直す、スケーリングなし、報酬は14日ごと、年末に口座に残った利益は数えない
  • 各条件2万回

動かしたもの

  • プラン(2-Step・1-Step)
  • 実力:勝率 50%(ゼロ)/52%(小)/55%(中)/58%(強)
  • 1回のリスク r(0.5%・1.0%・1.5%)
  • 報酬のときに口座へ残す利益の量(2-Step はプランごとに一番いい量を選んだ。1-Step は全額出す決まりなので0)

このモデルに入れていないもの

  • 2-Step のスケーリング(条件を満たすと分配90%・口座サイズ増)
  • ニュース前後や週末持ち越しの制限(口座タイプによって違います)
  • セール価格(定価で計算)

期待値の計算式

1トレードの期待値

利確と損切りが1:1で、コストを1トレードあたりリスクの5%(0.05R)とします。勝ったときは +0.95R、負けたときは −1.05R です。勝率を p とすると、

1トレードの期待値 = p × 0.95R − (1 − p) × 1.05R = (2p − 1.05) × R

実力勝率 p1トレードの期待値
ゼロ50%−0.05R
小52%−0.01R
中55%+0.05R
強58%+0.11R

1年間の期待値

1年間の期待値 = 1年間に受け取る報酬の平均 + 戻ってくる参加費の平均 − 払った参加費の平均

  • 受け取る報酬 = 出金額 × 分配率(2-Step は80%、1-Step は90%)
  • 戻ってくる参加費:2-Step は初回の報酬で全額。1-Step はなし
  • 払った参加費 = 参加費 × 1年間に買った回数(失格するたびに買い直す)

損は「参加費 × 買った回数」で打ち止めです。一方で、合格した口座からの報酬には上限がありません。この形なので、1トレードの期待値がわずかにマイナスでも、1年間ではプラスになることがあります。この平均は式では出せないので、ルールどおりに1年間の取引を2万回まわして平均を取りました(モンテカルロ法)。

ドル円(1ドル=150円)でコストが往復1.5pipsなら、損切り・利確30pipsがこの記事の「コスト0.05R」にあたります。$100K で1回1%($1,000)なら5ロットです。ロット数やレバレッジの詳しい例は4社比較の記事に書いています。

1回0.5%:1年間の手取り−参加費の平均

実力FTMO 2-StepFTMO 1-Step
ゼロ−$1,678−$1,562
小−$346+$917
中+$6,375+$10,810
強+$20,810+$27,695

黒字になる確率は、実力「中」で 2-Step 69%、1-Step 85% です。

1回1.0%

実力FTMO 2-StepFTMO 1-Step
ゼロ−$1,549+$791
小+$3,519+$8,586
中+$20,306+$29,498
強+$48,239+$60,493

黒字になる確率は、実力「中」で 2-Step 91%、1-Step 97% です。実力「中」の1年間の中身は、2-Step が「報酬と返金 $22,215 − 参加費 $1,908」、1-Step が「報酬 $31,842 − 参加費 $2,344」でした。

1回1.5%

1回1.5%だと、1回負けた時点で次に負けると2.5%を超えるので、その日はそこで止まります。

実力FTMO 2-StepFTMO 1-Step
ゼロ+$386+$5,358
小+$7,285+$15,255
中+$26,199+$38,762
強+$56,392+$72,543

黒字になる確率は、実力「中」で 2-Step 92%、1-Step 98% です。

差がつく理由

プラン効いている要素
FTMO 1-Step1ステップで最低日数もないので、早くファンドに着く。分配90%。報酬のたびに新しい口座になり、最大損失の余裕が10%に戻る
FTMO 2-Step初回の報酬で参加費が100%戻る。最大損失は静的で、出金しても動かない。ただし2ステップで時間がかかり、分配は80%

1-Step の最大損失は日末の最高残高に追従して上がるので、そのままだと利益が増えるほど余裕が「最高値から10%」に縛られます。それでも強いのは、14日ごとに報酬を出すと口座が新しくなり、毎回まっさらな10%の余裕で再スタートできるからです。報酬は全額出す決まりなので、利益をためて器を広げることはできませんが、分配90%で受け取れます。

1-Step の日次3%は2-Step の5%より狭いです。ただしこの記事の前提では1日の損失を2.5%で止めているので、日次3%には当たりません。1日に2.5%を超えて負けることがある人は、1-Step の日次3%が効いてきます。

どれを買うか

あなたの状況おすすめ
1日の損失を2.5%で止められるFTMO 1-Step
1日に大きく負ける日がある・日次で止めるのが苦手FTMO 2-Step(日次5%の余裕がある)
1日で大きく取る手法(ベストデイが大きい)FTMO 2-Step(一貫性ルールなし)
参加費を取り戻したいFTMO 2-Step(初回の報酬で100%返金)
利益を口座に残して器を広げたいFTMO 2-Step(1-Step は報酬を全額出す決まり)

1-Step のベストデイ50%は「一番良い日の利益が、プラスの日の利益の合計の50%以下」という決まりです。超えても失格ではありませんが、条件を満たすまで合格・報酬を受けられません。シミュレーションは勝ち負けの大きさが均一なので、この影響は小さく出ています。

よくある質問

Q. FTMO の期待値はプラスですか?

勝率55%(1トレードで +0.05R)の実力があれば、どちらのプランも1年でプラスになりました。1回1%なら 2-Step +$20,306、1-Step +$29,498 です。勝率50%(実力ゼロ)では、1回0.5%だとどちらもマイナスで、1回1%でも 2-Step はマイナスです。

Q. FTMO の参加費は返金されますか?

2-Step は、ファンド口座で最初の報酬を受け取るときに参加費が100%戻ります。1-Step には返金がありません。2-Step の期待値には、この返金を含めて計算しています。

Q. FTMO の報酬(出金)はいつから申請できますか?

口座で最初に取引してから14日目以降に申請できます。申請後は1〜2営業日で審査され、承認後1〜2営業日で送金されます。1-Step は報酬を口座に残すことができず、利益を全額出す決まりです。

Q. セール価格ならどう変わりますか?

2026年9月27日の時点の $100K のセール価格(2-Step €439=$503、1-Step €399=$457)で計算し直すと、1回1%・実力「中」で 2-Step +$20,511、1-Step +$29,969 でした。参加費が下がるぶん少し良くなりますが、順位は変わりません。実力ゼロの1回1%では、2-Step −$889、1-Step +$1,723 です。

Q. EA(自動売買)は使えますか?

FTMO は EA の利用そのものを禁止していません。公式の「禁止取引」ページで禁止されているのは、1日2,000回を超えるサーバーへのリクエストで口座を過剰に動かす EA などです。この記事のシミュレーションは手法を問わず、勝率とロットだけで計算しています。

Q. 自分の条件で回したい

エンジン sim-prop-ev.py と、この記事のプラン設定(ftmo.json)を公開しています。python sim-prop-ev.py ftmo.json 20000 で、この記事と同じ表が出ます(Python と numba が必要です)。価格やルールを書き換えて回すこともできます。

関連

出典: FTMO「Trading Objectives」「料金表(トップページ)」「How do I withdraw my profits?」「Forbidden Trading Practices」。いずれも2026年9月27日確認。

この記事を書いた人

ホソノP |プロップファーム攻略の人

自分のお金でチャレンジを買い、出金まで記録して検証しています。記録した出金は Fintokei・Fundora・Funded7 で合計 610万円、The5ers で $4,776(2026年9月時点)。半裁量EA「ELDRA」の作者。

プロフィールと出金実績X @hosono_p

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