プロップのポジションサイジング・ロット計算 完全ガイド|DDから逆算する正しいサイズ設計
※ ファームのDD制限・リスクルールはプラン別・改定で変わります。具体的な数値は各社公式でご確認ください。(最終更新: 2026年6月20日)
TL;DR:サイズは「残高」でなく「DDバッファ」から逆算する
プロップで飛ぶ人の大半は手法ではなく ロットサイズ で自滅します。正しいサイズ設計の核は3つ。
- 1トレードのリスクは0.5%前後が保守的コンセンサス(FTMO公式は最大1〜1.5%まで容認)
- サイズはSL距離から逆算する。レバレッジ比率はリスクそのものではない
- 基準は総残高ではなく日次/最大DD。連敗してもDD制限に当たらないサイズにする
1. ロット計算の基本式
英語圏のほぼ全ソースで同一の式:
ロット数 =(口座残高 × リスク%)÷(SL pips × 1ロットあたりpip価値)pip価値の目安(USD建て・USD決済の主要ペア):
| ロット | 通貨量 | pip価値(目安) |
|---|---|---|
| スタンダード | 10万 | 約 $10/pip |
| ミニ | 1万 | 約 $1/pip |
| マイクロ | 1千 | 約 $0.10/pip |
※JPYクロスや他通貨建て口座はpip価値が変わるため要確認(例:USD/JPYはレート150で1ロット≈$6.67/pip)。
2. リスク%の決め方(諸説あり)
ここはソースで幅があります。整理すると:
- FTMO公式:推奨は「初期残高の1〜1.5%」、1トレードで3〜4%失う設計だと「2トレードで口座を失う」と警告(FTMO)
- 第三者プロップ教育系:より保守的に 評価0.25〜0.5%/Funded 0.25〜0.75%(ThinkCapital)
結論:「評価中は0.5%前後を推奨、最大でも1〜1.5%」。ファームが課すのはリスク%ではなく DD制限 なので、その手前で自分を縛る発想が大事。
3. サイズは「SL距離」で決める(レバレッジではない)
よくある誤解が「高レバレッジ=高リスク」。実際のドルリスクを決めるのは ポジションサイズ × SL距離 であって、レバレッジ比率ではありません。
- 同じ100倍でも、1%リスクの人は安定、10%リスクの人は乱高下
- 危険なのは「レバレッジを口実に過大サイズを取ること」
- SLが広い日は、ドルリスクを一定に保つためにロットを小さくする
4. DDバッファから逆算する(連敗耐性)
プロップ最大のコツは、サイズを 総残高ではなくDD制限から逆算 すること。
連敗耐性 ≈ 日次DD額 ÷ 1トレードのリスク額$100k・日次5%(=$5,000)の例:
| 1トレードのリスク | 耐えられる連敗 |
|---|---|
| 1%($1,000) | 約5連敗で日次到達 |
| 0.5%($500) | 約10連敗 |
| 0.25%($250) | 約20連敗 |
最大DD(複利ベース)だと数字はやや厳しくなります。3%リスクは約4〜5連敗で-10%到達=即アウト、1%なら同じ5連敗でも約-4.9%で生存(Traders Second Brain)。
連敗は「正常」
n連敗の単発確率は(敗率)^n。勝率50%でも5連敗は3.13%ですが、100トレード中に5連敗が1回以上起きる確率は約83%。チャレンジ全体では高勝率でも長期連敗はほぼ不可避なので、最初から織り込みます。
5. 固定ロット vs %リスク
| 方式 | 長所 | 短所 |
|---|---|---|
| 固定ロット | 計算が楽 | 口座成長に追従せず、SL距離で実効リスク%がブレる |
| %リスク | ドルリスク一定・複利・破産確率を下げる | 毎回計算が必要 |
プロップ評価では %リスク方式が推奨。固定ロットは「$500固定が$110k口座では0.45%(過小)、口座が減ると同じ$500が高%になり損失加速」というズレが起きます。
6. 勝敗でサイズを変えない(アンチマルチンゲール)
- マルチンゲール(負けるたび倍化)は指数的に危険。6連敗後には$1,260必要…と総エクスポージャーが膨張し、DD上限を即破る
- 正しいのは アンチマルチンゲール=勝ちで増やし負けで減らす
- ポジションサイズは数式ベースであって感情ベースではない。連勝後の過信(サイズ増)も、負け後のリベンジ(取り返し)も両方が破綻要因
7. 相関ポジションの実効リスク
見落とされがちな罠。同方向×正相関の2ペアはリスクが積み上がります(実質1つの大きいポジション)。
- EUR/USDロング+GBP/USDロングで各1%なら、合計は約2%(分散ではなく集中)
- FTMO公式の相関基準:+70超/−70未満=高相関、−20〜+20=ほぼ無相関。「高相関2銘柄は、限定しているつもりでも実リスクが思うより高い」(FTMO)
8. 具体計算例
| 口座 | リスク% | SL | 計算 | ロット |
|---|---|---|---|---|
| $50,000 | 2% ($1,000) | 50pips | $1,000 ÷ (50×$10) | 2.00 |
| $100,000 | 1% ($1,000) | 50pips | $1,000 ÷ (50×$10) | 2.00 |
| $100,000 | 0.5% ($500) | 50pips | $500 ÷ (50×$10) | 1.00 |
| $100,000 | 0.5% ($500) | 40pips | $500 ÷ (40×$10) | 1.25 |
FAQ
Q. 結局リスクは何%にすればいい?
評価中は0.5%前後が安全。FTMO公式は最大1〜1.5%まで容認しますが、連敗を考えると低いほど生存率が上がります。Funded後はさらに落として0.25〜0.5%が定石。
Q. レバレッジは高い方が危険?
比率自体は危険ではありません。実リスクはサイズ×SL距離で決まります。高レバ+極小ロット+タイトSLは、低レバ+大ロット+SLなしより低リスク。危険なのは「レバを口実に過大サイズを取る」ことです。
Q. 固定ロットでもいい?
簡単ですが、SL距離や口座残高の変化で実効リスク%がブレます。プロップ評価では 毎回リスク%から逆算する 方式を推奨します。
Q. 複数ペアに分けると分散になる?
同方向×正相関なら逆効果。EUR/USDとGBP/USDを同方向に持つと、実リスクはほぼ合算されます。分散したいなら無相関・逆相関の組み合わせを。
参考リンク
- FTMO — How much should you risk on one trade?
- FTMO — 資産相関に注意すべき理由
- ThinkCapital — Position Sizing for Prop Firms
- Traders Second Brain — Position Sizing for Prop Firms
prop-memo.com の関連ツール
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- 🔍 プラン比較・検索 — DDタイプでファームを比較
この記事を書いた人
ホソノP |プロップファーム攻略の人
自分のお金でチャレンジを買い、出金まで記録して検証しています。記録した出金は Fintokei・Fundora・Funded7 で合計 610万円、The5ers で $4,776(2026年9月時点)。半裁量EA「ELDRA」の作者。